グループの研究内容


KNbO3結晶:立方体形状。白色粉末。

 
(K,H)NbO3結晶:透明で、見事な八面体
           形状をしている。

 
Bi8(CrO4)O11結晶:棒状で赤色を示す。

 
バナジウム酸化物-有機物複合体:
    棒状単結晶(深緑)と球状の多結晶
    体(薄緑)から成っている。

★ニオブ酸塩の合成と結晶構造の決定
 現在使用されている圧電体の主流はPZT(PbZr1-xTixO3)ですが、これに含まれている鉛は人体に有害であると言われています。そこで、代替材料として検討を中心として種々のニオブ酸塩の探査を行っています。

低温水熱条件下における合成
 低温条件下での水熱合成は、新規的な構造を持つ化合物を作製できる可能性を秘めています。最近では有機物をテンプレート剤としたゼオライト様化合物の合成に重点をおいています。ゼオライトとは、結晶構造中に無数のミクロ孔(直径2*10-9m以下の小さな穴)を持つ物質で、このミクロ孔を利用することで種々の特性が期待できます。

ソフト化学的手法による合成
 新規化合物の設計という観点において、層状化合物は非常に興味深い物質です。層間に金属イオンや有機物を挿入することで、その構造や性質を変化させることが出来ます。現在は、層状リン酸ジルコニウムに有機分子を挿入したり、架橋粘土化合物多孔体などを合成しており、触媒やガス分離材として利用できる可能性を秘めています。

無機-有機複合多孔体の合成
 有機物である界面活性剤を利用して、無機-有機複合多孔体を合成しています。界面活性剤は非常に興味深い形状でミセル化するので、それを鋳型とすることで複合体が作製されます。無機物に、有機物特有の性質を付与できるために新しい多孔体の合成方法として注目されています。