クリスタル科学研究センター

センターの概要

ayumi1962年(昭和37年)、本研究センターの前身である無機合成研究施設が、天然の鉱物、宝石を人工合成する人工鉱物研究部門のみの1部門からなる工学部附属の研究施設として文部省令により設置されました。
人工水晶の育成に関する研究等は特筆に値し、科学技術庁長官賞をはじめとする各種の賞を受賞しました。

その後、1964年(昭和39年)に合成研究部門が、1973年(昭和48年)に表面物性研究部門が、増設され、新しい無機化合物の探査と合成、単結晶育成および単結晶材料の表面解析を行う部門構成が構築されました。

この間、本研究施設は、わが国の貴石研磨、加工および水晶振動子の生産中心地である山梨県に設けられたユニークな研究施設として、地元業界との密接な交流を基にその発展に貢献し、また同時に人工鉱物として位置づけられていた無機材料のその後のめざましい進歩に対応した世界に目を向けた研究を行い無機材料科学の発展に貢献してきました。
これらの研究過程で、大型で高純度の酸化物超伝導体単結晶の育成に世界で初めて成功し、1992年(平成4年)には超伝導材料合成研究部門が新設されるに至りました。

無機合成研究施設の設置から40年経った2002年(平成14年)4月、文部科学省令により「クリスタル科学研究センター」に改称し「結晶ボンドエンジニアリング研究部門」および「結晶構造エンジニアリング研究部門」の2大部門制に改組しました。
それは、近年の社会や学問の激しい変化に応じ、21世紀を支える結晶材料の新領域をダイナミックに展開するためです。

本研究センターは、今までの蓄積してきた知識や技術を生かしつつ、時代の要請に応え材料研究の閉塞状態を打破することを目指して、我が国の科学技術や社会に貢献しています。

2008年(平成20年)4月より、本研究センターは工学部附属から大学院医学工学総合研究部附属の研究施設に配置換えとなりました。2014年(平成26年)10月より大学院総合研究部附属の研究施設として、修士課程及び博士課程の大学院教育に一層力を注ぐ体制を整えて、国内外から大学院生を積極的に受け入れています。

設立

1962 無機合成研究施設の設立(人工鉱物研究部門)
1964 合成研究部門の増設
1973 表面物性研究部門の増設
1992 超伝導材料合成研究部門の増設
2002 クリスタル科学研究センターに改組
2008 工学部附属から大学院医学工学総合研究部附属へ配置換え
2014 大学院総合研究部附属の研究センターに